ファイトプラズマは、植物の篩部に寄生する植物病原細菌であり、1967年に世界に先駆けて我が国で発見されました。世界中で700種類以上の植物に病気を引き起こし、昆虫により伝搬される、農業上きわめて重要な植物病原体です。アジサイの葉化病は世界各地で発生が報告されており、我が国でも全国的に発生している恐れがあります。本病の病原体として、2種類のファイトプラズマ (Ca. P. japonicumおよびCa. P. asteris) が知られています。Ca. P. japonicumによるアジサイ葉化病は、我が国でのみ発生が報告されているファイトプラズマ病です。また、Ca. P. asterisによるアジサイ葉化病はこれまで海外でのみ発生例がありましたが、近年、我が国においても発生が確認されています。