特別インタビュー
Interview2 高野弘さん
ライセンス得たいとLAMP法アタック    
LAMP法の今後の展開について、「他社の遺伝子増幅法ではニーズがあっても対応できなかった『分野』と、発展途上国など遺伝子検査自体が十分浸透してない『地域』への拡大を確実に図るということになりますね」きっぱり。
『簡易、迅速、精確、安価』な遺伝子検査法を現実のものとした栄研化学のLAMP法だけに、必要とされる領域への普及は時間がかからないのかも知れない。
更に、もともと医療分野を専門としてきた同社だけに「その人にあった投薬が可能となる、つまり『オーダイメド医療』が重要なLAMP法の展開分野です。」と高野さんは言う。
まさに『21世紀の医療』ともいえる『オーダイメド医療』。「無駄な投薬を行わないということは、患者サイドばかりではなく、製薬メーカーにとっても大いにメリットがあるはずです。」
高野弘さんと神田さんの写真
写真は
右:製品企画開発室第2部長 高野弘さん
左:生物化学研究所 第二部(研究員) 神田秀俊さん
広がりの図 要するに、『効く患者だけに効く薬』をLAMP法の診断薬によって診療現場で実現できるわけだ。遺伝子を調べ、迅速かつ精確に結果が得ることができることで、それは可能となる。また、そのデータをカード化して携帯することで、緊急の場合にどのような薬が効果的か、副作用を起こさないかすぐにわかるようになるわけだ。
医療の分野だけではない。食品分野においても、「短時間で検査結果が得られるわけですから、食品や加工品の出荷前にチェックができ、食中毒事故を未然に防ぐことが可能です。消費者の安全を確保すると同時に、これは供給者にとっても喜ばれることと思います。なぜなら、食品や加工品を安心して出荷できるからです。」
サルモネラ菌や腸管出血性大腸菌による事故が多発する昨今、LAMP法は食品の安全確保にも革命的な効果が期待され、LAMP法の今後の展開に自信を見せた。
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